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2013年6月28日

「五七五七七」と「心のぜい肉」

master (2013年6月28日 15:40) | トラックバック(0)
こんにちは、穎才学院教務です。みなさま、いかがおすごしですか。

先日、俵万智さんのツイッターについての記事を書きました。その後、アマゾンで俵万智さんの本を三冊注文し、やはりそれらを読んでとても優しい気持ちになることができました。

読んだのは、『サラダ記念日』(河出文庫)、『プーさんの鼻』(文春文庫)、『あなたと読む恋の歌百首』(文春文庫)です。

恋の歌、家族の歌、子どもの歌…。詠まれているのは、満たされた幸せな時間だけではなく、辛く妬ましく不安で苦しい時間であったりもする。

でも、どの歌を詠んでも、心や身体の中で引っ掛かっていたものが真下にストンと落下するように、執念く心に憑りついていたモノが落ちていく気がします。

それは、『サラダ記念日』や『プーさんの鼻』の俵万智の歌も、『あなたと読む恋の歌百首』の松実啓子の歌も、大西民子の歌も、岡野弘彦の歌も、同じように思います。

「自分のなかの無駄なごちゃごちゃを切り捨て、表現のぜい肉をそぎおとしてゆく。そして、最後に残った何かを、定型という網でつかまえるのだ。」

これは、俵万智さんが、『サラダ記念日』のあとがきで、短歌を読むことについて語った一節です。確かに何を切り捨てそぎおとすかは人によるのだけれど、歌人の感性により選りぬかれた何かは、たいていの場合、美しい姿で私たちの心を打ちます。そして、ついでに私たちの心についたごちゃごちゃやぜい肉も取りのぞいてしまうのでしょう。

身体のぜい肉もそぎおとした方が、全身の感覚が鋭くなるように、心のぜい肉もそぎおとした方がスッキリきもちよくなるのかもしれません。

ランナーといっしょにジョギングすると、とても気持ちよく走ることができるそうです。それと同じように、歌人の心身の震えにシンクロすると、心を覆っているくぐもったヴェールが取れるのかもしれません。これは、私の憶測ですが。


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