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2013年6月25日

大切なのは、学歴や知識の量ではありません。他者に対する「姿勢・心構え」です。

master (2013年6月25日 06:00) | トラックバック(0)
2013年夏期広告に掲載したごあいさつをご紹介します。

 四月、穎才学院からは、今年もたくさんの卒業生が巣立ちました。本校の卒業生であり、東洋大学を経て、大手旅行代理店に就職した三技諒さんは、「決意したら行動すること」「感謝の心を忘れないこと」「一生懸命取り組むこと」という3つのメッセージを後輩たちに残してくれました。ここで、彼が後輩たちに示したのは、高い学歴や高度な資格を所有することの大切さでも、たくさんの知識を持つことの必要さでもありません。三技さんが示してくれたのは、物事に取り組んだり、他者に対したりするときの「姿勢」「心構え」です。私は、この春からジャック・ラカンとエマニュエル・レヴィナスという偉大な哲学者の残したテクストについて学んできました。私の師とともにテクストを読みすすめた私には、そこに書かれていることが、三技さんが残したメッセージと一致するように思えてならない時が何度もありました。一人ひとりの子どもたちと丁寧に向き合い、スタッフ・講師全員への敬意を忘れなかった三技少年は、いつのまにか、人として大切な「姿勢」「心構え」を備えた立派な新社会人となりました。
 人間の知性を、学歴や資格といった「社会的評価の高さ」や「知識の多さ」によって表現しようとする人がいます。そのような人たちは、学歴や所有する資格やペーパーテストのスコアなどで表現するような「知性」しか知らないのかもしれません。言うまでもなく、人間の知性とは、そのようなものではありません。友達との約束を裏切らない誠実さ、どうしても弱いものを助けずにはいられない優しさ、傷ついた人の痛みに思いをよせることができる心の豊かさ、そのような人として大切な「姿勢・心構え」です。
 友を裏切らない誠実さや、弱いものを助ける優しさ、傷つき辛い思いをする人を思いやる心の豊かさが人間として大切である、ということは私たちの世界で繰り返し物語られてきました。このような知性を持つ人が、師につき対話しながら、丁寧に学ぶ姿勢を身につければ、その人は、人の弱さも強さもひっくるめて受け止めることのできる、大人になることができるでしょう。子どものころは、自分の弱さを知らなかったり、知っていても、それを受け入れることができなかったりするものです。ひとくちに、弱さも強さも受け入れる、といっても、その過程には痛みがともない、そのためには長い時間をかけることが必要です。してはいけないのは、自分の弱さを自分から切断するようにして捨ててしまうことです。失敗したときには、失敗した弱い自分もしっかりと受け止めてあげなければなりません。新しい環境で、新しい目標を見つけることも、新しい仲間を作ることも結構ですが、自分といつもともにいる弱い自分を受け止めて、手持ちの道具を大切に使い、身近な古い仲間と手を取り合って、丘の向こう側へと歩みをすすめる、ということがまずは大切です。
 三技さんをはじめとして、穎才学院の卒業生は、そのような人間として大切な「姿勢・心構え」をしっかりと身に付け、巣立たれたのだと思います。それは、彼らを支えてくださった保護者の方たちの愛情、毎回の授業で熱心に指導をしてくれた東大生講師たちの心配りがあったからこそ、できたことです。卒業生の将来が幸せなものであり、在学している後輩諸君が彼らと同じように立派な人間になられることを願ってやみません。

穎才学院教務

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