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2010年2月25日

【伊勢物語 現代語訳】芥川

master (2010年2月25日 17:59) | トラックバック(0)

昔、男がいたという。女で手に入れられそうになかった女を、何年もの間求婚し続けていたのを、やっとのことで盗み出して、とても暗い中を来たそうだ。芥川という川のほとりを連れていったところ、草の上におりていた露を、「あれは何かしら。」と男に尋ねたそうだ。行く先の道のりも多く、夜も更けてしまったので、鬼がいるところとも知らないで、雷までがとてもひどく鳴り、雨もたいそう降ったので、荒れたすき間だらけの蔵に、女を奥に押し入れて、男は、弓と胡を背負って戸口にいて、早く夜が明けてほしいと思い続けて座っていたときにに、鬼が早くも一口で食べてしまったそうだ。「ああれえ。」と言ったけれど、雷が鳴る騒ぎで、聞くことができなかった。ようやく夜が明けていくので、見ると連れてきた女がいない。足ずりをして泣いてもどうしようもない。

「あれは真珠ですかそれとも別の何かですか」とあの人が尋ねたときに、
「露だ」と答えて消えてしまえばよかったのに。

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